迷信に翻弄された列島の記憶、丙午が映す出生クライシスの真相を徹底追究! 知っておきたい 重要ポイントを凝縮して配信します。

次回のひのえうま(丙午)は2026年。干支が一巡する60年ぶりの節目が迫っている。前回にあたる1966年、日本社会では信じがたい現象が起きた。前年に182万人を超えていた出生数が、わずか1年で約136万人へと急落したのだ。下落幅にして25パーセント以上。合計特殊出生率は1.58まで落ち込み、当時としては歴史上最低の記録を打ち立てた。

翌1967年には193万人へと急回復した事実を見ても、この落ち込みが極めて作為的なものだったことは明白だ。「この年に生まれた女性は気性が激しく、夫の命を縮める」という根拠のない俗信を恐れ、多くの夫婦が意図的に出産時期をずらし、あるいは妊娠を避けたのである。科学と近代合理主義が浸透したはずの戦後日本で、まぎれもなく迷信が人口カーブを歪めた瞬間だった。