テレビ離れが叫ばれて久しい昨今だが、『笑点』はデジタルプラットフォームでも驚異的な強さを見せている。民放公式テレビ配信サービスのTVerや定額制動画配信のHuluにおける見逃し配信は、これまでリアルタイムで番組を観ていなかったZ世代やデジタルネイティブ層を惹きつけている。
倍速視聴や切り抜き動画が主流となった現在、1問数分でテンポよく展開する大喜利のフォーマットは、驚くほどショートコンテンツとの親和性が高い。その中で、予測不能なリアクションを見せる山田隆夫のショートクリップはSNS上でもたびたびバズを巻き起こす。
伝統的な落語の敷居を下げ、老若男女が直感的に楽しめる総合エンターテインメントへと昇華させた功績。時代がどれほどテクノロジー主導に傾こうとも、生身の人間が織りなす純粋なリアクション芸の価値は、配信の海の中でも燦然と輝いている。