欧米諸国がプーチン一族に対する資産凍結や渡航禁止措置を強化する中、最も注目を集めているのが医療関連の投資会社ノメコ(NOMEKO)である。この企業はサンクトペテルブルク郊外で進められる巨大なハイテク医療センターの建設を主導しており、がん治療や遺伝子研究の分野でロシア国内の独占的地位を築きつつある。
経済制裁によって欧米からの最新医療機器や薬品の輸入が制限されるなか、同社は第三国を経由した独自ルートの開拓や、国家主導の代替調達システムを構築。政府の特権的支援を受け、制裁の打撃を受けるどころか、国内市場でのシェアを爆発的に拡大させている。そこには、国家の危機をビジネスチャンスへと転化させる冷徹な戦略が垣間見える。