近年、日本を訪れる外国人旅行者が求める体験は「洗練された高級料亭」から「地元民が愛する日常」へと大きくシフトしている。ガイドブックやSNSを手に店を訪れる外国人客たちは、日本語の威勢良い掛け声が飛び交う店内の活気と、目の前で繰り広げられる圧巻の調理スピードに目を輝かせる。
外国語のメニューが完璧に用意されているわけではない。だが、言葉の壁を超えて伝わる美味がある。隣の席の日本人が食べている皿を指差し、「Same one, please!」と注文する風景は、いまや日常茶飯事だ。本物の昭和の佇まいが、図らずも世界レベルのエンターテインメントとして機能している。