信長発祥は誤解?楽市楽座の真相と六角定頼が仕掛けた流通革命について見逃せない ポイントを分かりやすく解説いたします。

信長や六角氏だけではない。軍事的な失政から後世に「暗愚な敗者」の烙印を押されがちな駿河の今川氏真もまた、極めて高度な経済政策を打ち出していた。永禄9年(1566年)、氏真は富士大宮の宿場町に対して楽市令を発布している。

武田信玄による侵略の脅威に晒され、領国内の経済が逼迫する中、氏真が打った手は「商人の通行税免除」と「市での自由取引の保証」だった。周辺勢力との情報戦や物資の調達において、商人を引きつけるインセンティブ設計こそが生死を分ける。商業・流通史の視点から氏真の施策を再評価すると、戦国大名たちが生き残りを賭けて打ち出した現実的な経済サバイバル術の実像が浮かび上がってくる。