エンターテインメント産業の頂点に立つウォルト・ディズニー・カンパニーの手腕は、スクリーンの中だけに留まらない。映像作品で芽生えたキャラクターへの愛情を、日常生活で手元に置く歓びへと昇華させるキャラクター・マーチャンダイジングの設計は極めて戦略的だ。
パークで販売されるぬいぐるみ一つをとっても、抱き上げた時の重心、手のひらに収まる触感、目線の合い方に至るまでミリ単位の設計が施されている。部屋のベッドサイドに置いたとき、まるで彼らがそこに暮らしているかのような錯覚を覚えるのは偶然ではない。
映画館を出た後も、自宅でのグッズを通じた触れ合い、テーマパークでのグリーティング、そしてスマートフォンの画面。感情のタッチポイントが何重にも張り巡らされることで、キャラクターは一過性の流行から、人生に寄り添う「不可欠な存在」へと定着していく。