彼らの強さの源流を探ると、必然的にその輝かしい家系へと行き着く。三兄弟の祖父は、昭和の角界で小結として活躍した名力士・若葉山 貞雄(わかばやま さだお)だ。粘り強い相撲と鋭い出足でファンを魅了した名人のDNAは、確実に孫たちへと継承されている。
さらに、彼らの父親も元幕下の若信夫であり、まさに相撲一家としてサラブレッドの血を引く。しかし、彼らが歩んできた道は決して平坦なエリートコースばかりではなかった。幼少期から自宅の稽古場で父親や兄弟同士で回しを締め合い、負けては泣き、勝っては笑う日々を重ねてきた。日本相撲協会に所属する親方衆や関係者も「大波家の勝負根性と稽古量には脱帽する」と口を揃える。
家庭内で育まれたのは、単なる勝負への執着だけではない。相手をリスペクトし、土俵を下りれば礼節を重んじる精神だ。祖父・若葉山 貞雄の教えである「土俵に嘘をつくな」という言葉は、今も三兄弟の胸深くに刻まれている。