ユニセフを語る上で欠かせないのが、アグネス・チャン氏と黒柳徹子氏の存在です。二人とも長年にわたり子どもたちの支援を呼びかけていますが、その立場と寄付金の流れるルートには明確な違いが存在します。
黒柳徹子氏は、国連本体から直接任命された「UNICEF親善大使」です。黒柳氏の口座を通じて集められた寄付金は、公益財団法人日本ユニセフ協会の事務経費を通さず、全額がそのままニューヨークの国際連合児童基金本部に直接送金されます。一切の国内運営費が引かれないルートです。
一方、アグネス・チャン氏は「日本ユニセフ協会大使」として国内団体の広報活動を担っています。アグネス氏の呼びかけによる募金は日本ユニセフ協会の口座に入り、前述の規定に基づいた運営費が差し引かれた上で本部に送金されます。この役割と口座の分かれ目が正しく認識されないまま拡散したことで、「豪華な事務所や大使の活動費に寄付金が使われているのではないか」という批判的な言説が肥大化しました。