コースター界において「傑作」と称されるモデルがある。スイスの名門メーカーであるインタミン社が開発した「メガライト」シリーズだ。カワセミはその世界第1号機として誕生した。最大の特徴は、過度な大型化に頼らず、徹底的に緻密なトラックレイアウトによって最高峰のスリルを作り出している点にある。
設計を手掛けたのは、コースター設計の神様と称されるヴェルナー・ステンゲルだ。彼が導き出した滑らかな曲率曲線は、乗客の身体に余計な横揺れや不快な衝撃を与えない。純粋な速度変化と上下方向のG変化だけを極限まで抽出し、計算し尽くされた軌道を描き出す。小規模な敷地面積に恐ろしいほどの密度でスリルを詰め込んだこの構造こそが、世界の遊戯施設設計者をも驚嘆させた理由だ。