ここを訪れる者の大半が必ず注文するのが、紙コップに入れられて提供される名物のスープだ。一見するとシンプルな白いポタージュスープのようだが、ひとくち口に含んだ瞬間、濃厚でクリーミーな旨味が口いっぱいに広がる。豚骨や鶏ガラの出汁をベースに、きざんだハムや豚肉の旨味が溶け込んだ独特の味わいは、一般的なクラムチャウダーともクリームスープとも異なる、唯一無二の存在だ。
胡椒を少し多めに振って飲むのが地元の通な楽しみ方だという。早朝のドライブがてらモーニング代わりにすする一杯、あるいは真夜中のドライブの途中で冷えた体を温める一杯。持ち帰り用の丸い紙コップから立ち上る湯気は、時代が変わっても変わらない、この店最大の「ごちそう」として人々の記憶に深く刻み込まれている。