事件の波紋は一企業の枠組みを超え、行政の審査基準そのものへ及んだ。医薬部外品として新規成分を認可した厚生労働省のチェック体制に対しても、国民から厳しい視線が注がれた。従来の安全試験をパスしていたにもかかわらず、現場の実使用環境で深刻な障害が発生した事実は、認可制度の盲点を浮き彫りにした。
メディアは本件を単なる製品事故ではなく、典型的な企業不祥事・薬害報道として大々的に扱った。安全性が十分に確立されていない化学物質が、医薬部外品というお墨付きを得て流通した構造は、過去の薬害事件と酷似していたからだ。この報道を機に、化粧品や医薬部外品の市販後安全管理(ポストマーケティング・サベイランス)の義務化など、法制度の抜本的な見直しが進められることとなった。