この極限状態を受け、環境省と気象庁は連日のように「熱中症警戒アラート」や、さらに一段上の「熱中症特別警戒アラート」を発表し、最大限の警戒を呼びかけている。基準となる暑さ指数(WBGT)が33を超える日が続出しており、これは運動の原則中止だけでなく、外出そのものを控えるべき危険領域を意味する。
熱中症による重症化や死亡例の約半数は、実は屋外ではなく屋内で発生している。特に高齢者層においてエアコンの使用を控える傾向が依然として見られるが、現在の暑さは「我慢」や「節電」で耐えられる閾値を完全に超えている。室温28度以下、湿度50〜60%を維持するためのエアコン常時稼働は、今や快適性の問題ではなく生命維持装置としての必須措置だ。
さらに、喉の渇きを感じる前の計画的な水分・塩分補給、夜間就寝時の冷房継続使用、自治体が指定する「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」の積極的活用など、個人レベルでの防衛ラインを一段引き上げることが不可欠となっている。