メディアで見せる破天荒なアプローチの一方で、グラウンド裏での中田は後輩思いの心優しい兄貴分として知られていた。スランプに苦しむ若い選手へのアドバイスや、人知れず払われていた気配り。杉谷もまた、中田の圧倒的な存在感とその影にある努力を誰よりも理解していた一人だった。
「翔さんは、どれだけいじられても最後は必ず笑って守ってくれる」。杉谷がかつて語った言葉には、単なるビジネスライクな関係ではない、男同士の深い情愛が込められている。勝負の厳しい世界で互いを高め合えた背景には、そうした固い絆が存在したのだ。