今シーズンの太平洋北西部は、例年以上に海面水温が高い状態が続いている。特に小笠原近海から南鳥島周辺にかけては、平年を2度以上上回る30度近い海水温が観測されていた。これが台風15号に対して大量の水蒸気、すなわち巨大なエネルギーを供給し続ける巨大なボイラーのような役割を果たした。
大気の「鉛直シアー」と呼ばれる上空と地上付近の風速差が小さかったことも、水蒸気柱が崩れずに直立した構造を維持できた要因だ。結果として、通常の台風であれば発達が鈍化するような緯度まで到達しても勢力を維持し続けるという、極めて異例のダイナミクスが生まれている。