鳥居の列を抜けた先、海に向かって突き出た岩盤地帯には「竜宮の潮吹」と呼ばれる名勝が広がっている。国の天然記念物および名勝に指定されているこの現象は、波が打ち寄せるたびに玄武岩の海蝕洞(洞窟)に海水が押し込まれ、圧縮された空気が裂け目から海水とともに天高く吹き上がる自然の驚異だ。
荒天時や冬の強い季節風が吹く日には、その噴煙のような潮柱が最大で30メートルもの高さに達する。遠くから見ると、まさに海中から龍が天へと昇っていく姿そのものだ。激しい飛沫が光を浴びて虹を架ける光景は神々しく、太古よりこの地が信仰の対象となってきた理由を無言のうちに物語る。人工の鳥居の美しさと、地球そのものが呼吸するようなダイナミズムが融合する点にこそ、この地の真の真価がある。