高級住宅地・不動産の世界において、渋谷区神山町はまさに別格のステータスを誇る。松濤に隣接し、各国の大使館や名だたる実業家の邸宅が建ち並ぶ一等地に、麻生邸の敷地面積は約2500平方メートル(約750坪)に及ぶ。土地の高騰が続く都心の一等地において、これほどの広さを維持していること自体がすでに規格外だ。
高いコンクリート壁と厳重なゲートは、外部からの視線を完全に遮断している。門扉の脇には警視庁による専用ポリスボックスが置かれ、常に複数名の警察官が目を光らせる。近隣住民によれば、要人の送迎車が滑り込む瞬間以外に門が開く光景は滅多に見られないという。閑静な住宅街の静寂の中に、そこだけが独特の緊張感を漂わせている。