今回の改修において最も高い評価を集めているのが、メインとなる大ホールの音響空間のリノベーションだ。壁面素材の密度や形状をミリ単位で再設計し、残響時間を従来の1.6秒から、オーケストラ演奏に最も適しているとされる1.9秒へと最適化することに成功した。
「低音域の膨らみと、金管楽器の繊細な響きが驚くほどクリアに聴こえるようになった」。公開音響テストに参加した音楽評論家は、その変貌ぶりに目を見張る。舞台天井の反響板も全自動制御の最新型へと置き換わり、クラシックからロック、演劇まで、演目のジャンルに応じた最適な音響環境を瞬時に構築できる仕組みが整った。