そもそも、なぜ石油由来の保湿オイルであるワセリンで鼻の黒ずみが落ちると言われているのか。そのメカニズムはシンプルだ。鼻の頭に目立つ頑固な角栓は、分泌された皮脂と古い角質が混ざり合い、空気に触れて酸化・硬化したもの。「油は油に溶ける」という化学の基本原則に基づき、硬くなった角栓の皮脂成分にワセリンの油分が馴染むことで、角栓が柔らかくなり、滑り出やすくなるという理論がベースにある。
ただし、勘違いしてはならない。ワセリン自体に角栓を直接分解したり溶かしたりする有効成分が含まれているわけではない。あくまで「頑固な汚れをふやかして滑りを良くする潤滑剤」としての役割に過ぎないのだ。表面の角栓を物理的に緩める補助アイテムとして捉えることが、期待と現実のギャップを防ぐ第一歩と言える。