いま、明治神宮外苑エリアは大きな歴史の転換点にある。数年にわたって議論が続く再開発計画の波は、周辺のスポーツ施設や緑豊かな景観に大きな変化をもたらしつつある。スケート場を含む歴史的建造物の存続や建て替えを巡る議論は、地域住民だけでなく、全国のスポーツファンやスケート関係者にとっても強い関心事であり続けている。
「子どもの頃からこの場所で滑り、ここで靴を整えてもらった」という思い出を持つスケーターは多い。時代の変化に伴い街の姿がどれほど変わろうとも、神宮の地に深く根を張ったスケート文化の灯火を守りたいという思いは、ショップのスタッフや利用者の胸に共通して刻まれている。
都市の景観が近代化されていく中でも、手仕事による泥臭いまでの職人技を守り続ける場所が存在すること。それ自体が、急速にデジタル化が進む現代における一つの奇跡と言えるかもしれない。