木下の役者人生は決して平坦なものではなかった。1981年、井筒和幸監督の映画『ガキ帝国』のオーディションに合格して銀幕デビュー。その後、吉本興業の吉本新喜劇に入団するなど、若手時代は関西を拠点に泥臭い下積みを経験した。
上京後も長らく端役が続いたが、転機となったのは2014年の社会現象ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』だ。主人公を精神的に追い詰める冷酷なエリート夫役を怪演し、業界内外から絶賛を浴びる。さらに翌年の『下町ロケット』でも嫌味な大企業の担当者役を好演。主役を引き立てながらも強烈な爪痕を残す名バイプレイヤーとして、テレビドラマ界に欠かせないパーツとなった矢先の転落だった。