時計の針を2006年に戻そう。
子どもたちがテレビの前で無邪気に微笑んでいた平日の朝、事件は突然起きた。番組のキャラクター「スプー」を描くコーナーで、はいだしょうこが手にした絵の具から生まれたのは、愛くるしい黄色い犬ではなく、まるで異次元から召喚されたかのような「目と口が奇妙な位置に配置された謎の生命体」だった。
隣にいた「うたのおにいさん」こと今井ゆうぞうが、引きつった笑顔で必死にフォローを試みる姿も相まって、その映像は瞬く間に伝説となった。地上波の放送事故とも囁かれたあの数分間は、日本のインターネット史における最も有名なミームの一つとして刻まれることになったのだ。