ズッキーニ栽培の成否を分ける受粉術!実がぐんぐん育つプロの極意の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

都市環境や防虫ネット栽培下では、ミツバチなどの訪花昆虫による自然受粉を期待するのは極めて困難だ。確実な結実を狙うなら、人の手による人工授粉が不可欠な作業となる。ここで何よりも重要なのが「時間帯」の厳守だ。

ズッキーニの花粉は早朝に最も高い受精能力を持ち、気温の上昇とともに急激に活性を失う。NHK『趣味の園芸』などの専門番組でも長年強調されている通り、作業のリミットは午前9時、猛暑日であれば午前8時前が鉄則である。日が昇り切って気温が25度を超えると、花粉管の伸長能力が低下し、受粉作業を行っても受精に至らないケースが多発する。

手順はいたって明快だ。

1. 当日の朝に開花したばかりの新鮮な雄花を摘み取る。
2. 花弁(黄色い花びら)を丁寧にむしり取り、雄しべの葯を露出させる。
3. 同じく当日開花した雌花の柱頭に、葯の花粉を優しく撫でるようにまんべんなく擦り付ける。

株式会社サカタのタネの園芸指導資料でも推奨されているように、柱頭の全周に均等に花粉を行き渡らせることが、形の整ったまっすぐな果実を育てる最大のコツだ。受粉が一部に偏ると、果実がいびつに曲がったり先端だけが細い奇形果になったりしやすい。