その身体性が遺憾なく発揮された代表作が、TBSテレビの大ヒットドラマ『MIU404』だ。機動捜査隊の伊吹藍役として、街中を全力疾走するシーンの切れ味とスピード感は、まさに元アスリートの本領発揮だった。フォームのブレのなさ、跳躍するような足さばきに、視聴者は思わず目を奪われた。
一方で、映画『カラオケ行こ!』で見せたどこか哀愁を帯びたヤクザ役のように、身体のキレをあえて隠した脱力感の演技もまた、自らの肉体を自在に制御できるからこその技だ。静と動、相反するベクトルを操る表現力は、すべてあの藍川北中のグラウンドで育まれた。