池上氏が家族の情報を徹底して公表しない背景には、NHK時代からの揺るぎない信念がある。かつて社会現象を巻き起こした『週刊こどもニュース』でお父さん役を務めていた頃から、彼は「自らの本物の家族」と「番組上の演出」を一貫して峻別してきた。
ニュースを伝えるジャーナリストが自らの家族をコンテンツ化してしまえば、時に公平な批評性を失うリスクがある。何より、自身が世間から厳しい批判やバッシングに晒される立場であることを誰よりも自覚しているからこそ、子どもたちを一般人として守り抜くという強固な防壁を築いてきたのだ。
公私混同を嫌い、家族のプライバシーを侵害から守り抜く姿勢は、取材対象者の人権を守るジャーナリズムの精神とも直結している。