王室からストリートへ再臨する伝説の柄、洗練を極める着こなし術の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。

英国貴族のメンズウェアにとどまっていた幾何学パターンを、パリモードの頂点へと引き上げたのがクリスチャン・ディオールだ。1947年、女性の優美さを讃えた「ニュールック」を発表した際、彼は香水『ミス ディオール』のパッケージや構築的なテーラードジャケットにこのモチーフを刻み込んだ。ディオールにとって、それは英国的なエレガンスとフレンチシックを融合させる最高峰の武器だった。

一方、対極のアプローチで時代を揺るがしたのがココ・シャネルだ。彼女はスコットランドのツイード生地に着目し、女性をコルセットの束縛から解放する象徴としてカーディガンジャケットに採用した。シャネルの手によって、重厚だったウールはしなやかな日常着へと姿を変え、オートクチュールの歴史に消えない足跡を残すことになる。両巨頭が競い合うように洗練を施したことで、柄は時代を超越する普遍性を獲得した。