人間の身体構造は、本来「座り続けること」に適していない。座位姿勢においては、立っている状態よりも腰椎椎間板にかかる圧力が約1.4倍から2倍に跳ね上がるという研究結果が存在する。この解剖学的な課題に対し、人間工学のアプローチを用いたプロダクト設計が不可欠となっている。
学術界でもこの問題に対する関心は高い。日本人間工学会などの年次大会や論文でも、ワークチェアと身体のインターフェース設計に関する検証が盛んに行われている。理学療法士の知見を開発プロセスに取り入れた製品は、解剖学的な根拠に基づき、骨盤の前傾姿勢を自然に誘導する設計が施されている。無理に力を入れずに正姿勢をキープできる仕組みこそが、腰痛予防と疲労予防の両立を叶えるのだ。