事件の発端は、数か月前に寄せられた内部告発だった。表向きは正当な芸能事務所を装いながら、実際には法規定を無視した契約を強要し、出演料を違法に中抜きしていたモグリのプロダクション。警視庁のサイバー犯罪対策課と保安課が合同で内偵を進めた結果、出演女優本人も関与する形での不透明な金銭授受や、無許可撮影の仲介スキームが白日のもとに晒された。
捜査当局が特に重視したのは、契約書の偽造と無許可派遣の実態だ。摘発されたプロダクションは、公的な業界団体に加盟せず、審査の目をかいくぐる形でタレントを管理下に置いていた。「断れば莫大な違約金が発生する」という心理的重圧を利用し、法外な撮影や不透明なプライベート営業を強要。今回の女優逮捕は、そうした違法スキームの広告塔として機能していた容疑が固まったことによる強制措置だった。