JR渋谷駅と井の頭線を結ぶ連絡通路に足を踏み入れると、巨大な壁画が視界を圧倒する。芸術家・岡本太郎が描いた大作「明日の神話」だ。縦5.5メートル、横30メートルにおよぶこの巨大な絵画は、原爆が炸裂した瞬間とそこから立ち上がる人間の生命力を力強い筆致で描いている。
無機質になりがちな通勤路において、このアートの存在感は唯一無二だ。足早に通り過ぎる群衆の頭上で、強烈な色彩とエネルギーが都市空間に緊張感と潤いを与えている。京王井の頭線を行き交う人々にとって、この壁画の下をくぐり抜ける瞬間は、日常のルーティンでありながらどこか特別な都市体験へと昇華されている。