洗濯物を分ける。父親の着たジャケットを「ニオイがつく」と遠ざける。一方で、オーバーサイズのメンズ服や古着を好んで着こなす。この矛盾した行動も典型的なエピソードの一つだ。親からすれば悲しくなる現象だが、これは生物学的・心理学的な自立のプロセスの真っ只中にある証拠と言える。
家庭という狭い保護空間から脱皮し、自分のアイデンティティを確立しようとするとき、最も身近な親の存在は「同化」を恐れる対象になる。家族の匂いや存在を遠ざけることで、自分が独立した個であることを本能的に確認しているのだ。悲しむ必要はない。娘が健全に親離れの準備を進めているシグナルなのだから。