1960年代後半、少女漫画誌「りぼん」でのデビューを機に、彼女は彗星のごとく頭角を現した。当時の少女漫画といえば、可憐な日常やささやかなロマンスが主流の時代。そこへ鮮烈なサスペンスや等身大の愛憎劇を持ち込んだ革新性は、当時の読者に強烈な衝撃を与えた。漫画家としての圧倒的な描き込みとストーリー展開の速さは、既存の既成概念を次々と塗り替えていく。
妥協を排した緻密なプロット、登場人物の衣装やインテリアに至るまでの徹底したこだわり。一コマ一コマに注ぎ込まれる熱量は、同業者や編集者からも畏怖されるほどだった。彼女が打ち立てたドラマチックな表現手法は、その後の少女漫画の表現様式を決定づけたと言っても過言ではない。