岡崎市の東部丘陵地帯、およそ100ヘクタールという膨大な敷地に広がるこの空間は、高度経済成長期以降の都市整備における成功例として語られてきた。だが、2020年代半ばから実施されたリニューアルプロジェクトが、その価値を決定的に高めた。
老朽化した舗装の全面改修と同時に、ネイチャーポジティブ(自然再興)の観点から自生種の植栽が大幅に増やされた。人工物と自然の境目をなくすデザインが導入された結果、訪れる者は都市の喧騒から一瞬で解き放たれる。ベンチに腰を下ろすと、はるか下に岡崎の街並みが広がり、晴れた日には遠く三河湾の霞んだ水平線までが見渡せる。