足元にローファーを据えるカルチャーは、一朝一夕に生まれたものではない。歴史を遡れば、1950年代の米国東海岸、名門大学の学生たちが好んだアイビールックに行き着く。映画『理由なき反抗』で伝説となったジェームズ・ディーンの反逆的なスタイルの一方で、学生たちは伝統的なブレザーやスウェットにローファーを合わせるスタイルを確立した。
このスタイルを日本に持ち込み、一大ムーブメントへと昇華させたのがVANの創業者である石津謙介氏だ。彼らが現地で撮影し、伝説となった写真集『TAKE IVY』は、当時の若者文化に計り知れない影響を与えた。素足履き風に履きこなす彼らの姿は、現代のアメカジ文脈においても脈々と受け継がれる美学の原点となっている。