事態を重く見た保健所による緊急立ち入り調査が入り、第三者機関による精密な科学分析が実施された。注目されたのは、付着していた虫の状態だ。分析の結果、虫の体内に製造時の油が染み込んで加熱処理された痕跡が確認され、工場内での混入可能性を否定できないという決定打が突きつけられた。
食品衛生法に基づく安全基準への抵触、そして厚生労働省や消費者庁が注視するなか、会社は全面的な降伏とも言える決断を迫られた。もはや言い逃れは一切通用しない。まるか食品は自らの非を認め、販売中の全商品の自主回収と、群馬県内にある本社交代工場を含む全工場の操業停止を発表した。
巨額の回収費用と廃棄ロス。売上ゼロの日々が続く中、従業員の雇用を守り切れるのか。地元経済にも暗雲が立ち込め、メーカーの命運は風前の灯となった。