栄養価が高い反面、カボチャには絶対に口にさせてはならない部位と、見逃されがちな植物毒素のリスクが存在する。日本獣医師会(Japan Veterinary Medical Association)に所属する臨床医らも、誤食や不適切な調理による救急搬送の事例について注意を促している。
筆頭に挙げられるのが「種・ワタ・硬い皮」である。種は消化されず腸管を傷つける恐れがあり、小型犬では腸閉塞(イレウス)を招く直接的な原因となる。繊維が強すぎるワタや頑丈な皮も、胃腸に過度な負担をかけ激しい嘔吐や下痢を引き起こしやすい。与える際は、皮と種、ワタを完全に削ぎ落とし、果肉部分のみを加熱して柔らかくマッシュすることが鉄則となる。
さらに警戒すべきは、まれに含まれる有毒成分ククルビタシン(Cucurbitacin)だ。ウリ科植物特有の苦味成分であり、微量なら問題ないものの、苦味の強い個体を摂取すると激しい消化器症状や粘血便、重篤なショック状態に陥る危険がある。調理時に飼い主が少し味見をし、舌を刺すような苦味や渋みを感じた場合は、直ちに廃棄しなければならない。