近年、この古典的なカクテルに再びスポットライトが当たっている。その背景には、メディアやポップカルチャーによる再評価がある。
バーテンダーの繊細な手仕事と客のドラマを描いた名作マンガ『Bartender』(原作:城アラキ)や、それを映像化したアニメ『バーテンダー 神のグラス』の影響は大きい。作中で描かれる一杯の背景や作法に魅せられ、バーの門を叩く若い世代が増加している。さらに、Netflixでの世界配信やYouTube上に溢れるプロのバーテンダーによるカクテル解説動画が、その勢いを後押しする。
かつて80年代に映画『カクテル』が世界的なフレアバーテンディング旋風を巻き起こしたように、映像コンテンツをきっかけとしたカクテル再ブームが静かに広がっている。画面越しに見たあの美しい作法を、実際のカウンターで体験してみたいという欲求が人々を突き動かしているのだ。