フライパンパスタで別茹でを行わずに、もちもちとした極上の食感を味わうための最大のポイントが「水分量の黄金比」である。結論から言えば、一般的な乾燥パスタ100gに対して必要な水量は400ml〜450mlが基本のベースラインとなる。ゆで時間が7〜9分の標準的な太さ(1.6mm前後)であれば、この水分の黄金比を守るだけで、沸騰してから蓋をせず中火で加熱していくうちにパスタが水分を吸いきり、ちょうど良い固さに仕上がる。
ここで重要となるプロの時短テクが、火加減と蓋の使い分けだ。加熱開始直後は強火で一気に沸騰させ、パスタを水没させた後は中火に落として絶え間なくふつふつと泡立つ状態を保つ。水分の蒸発速度と麺の吸水速度を同調させることが、失敗を防ぐ最大の秘密だ。水が減りすぎた場合は大さじ1杯ずつの熱湯を足し、逆に水気が多い場合は最後に強火で一気に煮詰めれば、別茹で不要で濃縮された旨味を纏う極上の一皿が完成する。