店名に冠された「とぅばらーま」とは、沖縄県八重山諸島を代表する抒情民謡の名曲に由来する。男女の切ない愛や故郷への情愛、人生の機微を美しい旋律に乗せて歌い上げるこの民謡は、八重山文化の象徴とも言える存在だ。この名を掲げる店舗の姿勢には、単なるショーを見せる飲食店にとどまらず、沖縄の歌文化を正しく伝える発信基地でありたいという強い意志が込められている。
店内には沖縄の伝統的な民家を再現した赤瓦屋根や古材を用いた造りがあしらわれ、足を踏み入れた瞬間にタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。壁面に並ぶ三線や古い民具の数々は飾り物ではなく、かつて島人々が暮らしの中で育んできた生活文化の証拠そのものだ。空間全体がひとつの博物館のような深みと温もりを漂わせている。