実写化プロジェクト『映画 暗殺教室』において、最大のサプライズとなったのが二宮和也の起用だ。公開初日まで殺せんせーの声優名は完全に伏せられ、エンドロールでその名が明かされた瞬間に劇場がどよめいた出来事は記憶に新しい。
二宮へのオファーは水面下で極秘裏に進められた。単なる客寄せのタレント起用ではなく、彼が持つ独特のアンニュイな空気感と抜群のリズム感が、CGで描かれる殺せんせーに生々しい体温を与えたのだ。後編となる『映画 暗殺教室〜卒業編〜』では、殺せんせーの前身である人間の暗殺者「死神」役として二宮本人が実写出演を果たし、声と肉体の両面でキャラクターを完成させた。
主人公・潮田渚を演じた後輩の山田涼介との共演も大きな話題を呼んだ。声のみの収録という制約がありながら、二宮は完成されたCG映像の口の動きに完璧に言葉を乗せ、親しみやすさと哀愁が滲み出る芝居を構築。アニメ版とは一味違う、静かな温度感を持つ殺せんせー像をスクリーンに刻みつけた。