「半年前までの空き枠はすべて埋まりました」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)とタッグを組む三菱重工業の製造現場からは、そんな活気が漏れ聞こえる。H3ロケットの打ち上げコストを従来型の半額近くに抑え込む設計が軌道に乗り、海外の衛星事業者からの受注数が2025年後半から急増した。
現在、種子島で目指されているのは「年間10機」の打ち上げラインの確立だ。欧州の「アリアン6」や米国の「ファルコン9」がひしめく国際市場において、打ち上げの正確性と納期の厳守という高い信頼性が再評価されている。射場整備の自動化が進み、機体の組み立てから射出までのスパンは過去最短レベルにまで短縮された。