番組制作に携わるディレクター陣が口を揃えるのは、彼女の現場における「圧倒的な準備量」だ。打ち合わせの段階で提示されるメモの緻密さ、専門用語を一般の視聴者に違和感なく届けるための言い換えの工夫。それは天気を伝えていた時代から一切変わらない、職人気質な仕事ぶりである。
「カメラが回っていない時間こそが勝負」と本人が語るように、取材対象者との距離の縮め方には定評がある。警戒心を解き、本音を引き出す柔らかな傾聴力。そのベースがあるからこそ、ドキュメンタリーや深層リポートにおいて、作為のない生の感情が画面に宿る。演出に頼らない本物のリアリティを紡ぎ出せる点が、制作現場からの絶大なリスペクトに繋がっている。