潮風が強く吹きつける現場を歩くと、新設された黄色い警戒標識と立ち入り禁止を告げる金属製フェンスが目に飛び込んでくる。かつて自由に行き来できた先端部周辺は現在、関係者以外立ち入り不可の措置が厳格に適用されている。新潟県や警察が動いた最大の理由は、荒天時における突発的な波浪事故の急増だ。
外洋に向かって突き出た突堤構造は、潮流が激しくぶつかり合うため、大型魚の絶好の回遊ルートとなる。だが、それは同時に「一瞬の油断が命取りになる」ことを意味する。濡れたテトラポットは氷のように滑り、一度海へ落とされれば自力で這い上がることは不可能ですらある。規制強化はアングラーを排除するためではなく、尊い人命を水難事故から防衛するための最終手段だったのだ。