こうした文化散逸の危機に対し、政治の場から一石を投じているのが漫画家出身の国会議員・赤松健氏だ。赤松氏は、過去のあらゆるマンガやゲーム、同人誌を含むサブカルチャー作品を国立国会図書館をはじめとする公的枠組みでデジタル保存する「全作品アーカイビング」の重要性を訴え続けている。
日本の萌え文化を支えてきたのは、商業誌だけでなく草の根の同人活動や自由な表現空間だ。しかし、著作権保護期間の問題や過激な性描写を巡る法的規制、法改正の遅れがデジタル保存の大きな壁となっている。海賊版対策と正当なアーカイブ保存をいかに切り分け、表現の自由を守りつつ次世代にデータを引き継ぐか。法制度の設計は待ったなしの状況だ。