こうした破滅のシナリオは、これまで映画やドラマの中で幾度となく描かれてきた。世界的な大ヒットSF映画『マトリックス』では、人類が襲い来る殺人マシン軍団を阻止する最終兵器としてEMP装置を爆発させる強烈なシーンが登場する。一瞬の波形が機械の光を消し去るあの演出は、今や軍事のリアリティそのものだ。
また、近年のNetflixが配信するサスペンス映画やSF作品でも、ある日突然スマートフォンが繋がらなくなり、自動運転車が暴走し、都市全体がサイレントな混乱に呑み込まれる描写がリアルに表現されている。エンターテインメントとして消費されてきた「デジタル文明の即死」という構図は、現代人が無意識に抱く最大の恐怖を突いているのだ。