幕末維新を描いたエンターテインメント作品、例えばNHK大河ドラマ『西郷どん』などの劇中でも、五箇条の御誓文が発布される前後の緊迫した政治劇は大きな山場として描かれてきた。薩摩や長州、土佐といった雄藩の思惑が複雑に交錯する中で、いかにして統一国家の理念を打ち立てるか。
ドラマが描く人間模様の裏側には、常にこうした政治文書を巡る壮絶なリアリズムが存在していた。映像作品をきっかけに歴史への関心を持った視聴者が、実際の史料や学説に触れることで、ドラマの背景にある深い思想的葛藤を再発見する動きも定着している。