気象庁が数分刻みで更新する台風の最新位置データは、中心気圧、最大瞬間風速、移動速度、そして移動方向の4要素によって構成されている。「台風が現在どこにいるか」を知る際、単に「○県沖」という大雑把な理解で済ませてはならない。中心気圧が930hPa(ヘクトパスカル)を切るような超大型台風の場合、中心から数十キロ離れた場所であっても、すでに猛烈な風速30メートル以上の暴風域に巻き込まれている可能性があるからだ。
2026年の気象観測最前線では、ディープラーニングを活用したアンサンブル予測が実用化されている。台風の中心が今どこにあり、今後3時間以内にどちらへ何キロ移動するのかについての誤差は劇的に縮小した。スマートフォンの画面に表示される台風マークの「予報円」は、中心が入る確率を示したものであり、台風の大きさそのものではない点に注意が必要だ。予報円が小さくても、中心の通過前から猛烈な雨風が襲う事例は枚挙に暇がない。