昭和の妖怪・岸信介は何をしたのか?満州から安保改定、残された功罪の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

岸信介が遺した政治的遺産の中で、現在も日本の政治構造そのものを規定しているのが保守勢力の結集である。1955年、革新勢力の伸長に対抗すべく、彼は保守合同の主導的な役割を果たし、自由民主党の結成に大きく寄与した。これがいわゆる「55年体制」の始まりである。

この強烈な政治的意志は、血縁を通じても現代へ脈々と引き継がれている。実弟である佐藤栄作は、沖縄返還を成し遂げノーベル平和賞を受賞する超長期政権を築いた。さらに、実孫である安倍晋三は、憲法改正や安全保障法制の整備など、祖父が掲げた「戦後レジームからの脱却」という理念を自らの政治的使命として受け継ぎ、平成から令和にかけて最長政権を誇った。岸が蒔いた種は、血脈とともに日本政治の基層に今なお深く根を下ろしている。