SNSのトレンドを観察すると、2000年代後半以降に生まれたZ世代や、その次のAlpha世代の若者たちが、平成初期を思わせるシンプルな顔文字を好んで使っていることに気づく。彼らにとって、スマートフォンの標準絵文字は「整いすぎていて感情が読みにくい」ものとして映ることがあるという。
「絵文字の👋は、どこか仕事的で事務的に感じる時がある。でも `( ´ ▽ ` )ノ` みたいな記号だと、手書きのイラストみたいな暖かみがあってかわいい」と語る10代の高校生もいる。デジタルネイティブ世代にとって、テキストの記号化は単なる省略ではなく、自分らしさや「抜け感」を演出するためのファッションに近い感覚なのだ。
完璧なグラフィックよりも、不揃いなアスキーアートの不完全さ。そこに漂うノスタルジックな雰囲気が、SNSネイティブたちの心を掴んで離さない。