戦後日本の経済成長を牽引してきた「たくぎん」こと北海道拓殖銀行。その崩壊は、1997年金融危機における最大の転換点となった。都市銀行として初の経営破綻という未曽有の事態は、日本の金融システム全体を激震させた。
破綻の根底にあったのは、1980年代後半のバブル崩壊によって膨れ上がった巨額の不良債権だ。本州への進出にあたり、後発組だった同行はリスクの高い不動産融資やリゾート開発事業へ傾斜した。拓銀破綻の真相を探ると、乱脈融資のツケが限界に達していたにもかかわらず、抜本的な再建策を打ち出せなかった実態が浮かび上がる。北海道の基幹銀行であるがゆえに「地域経済を守る」という名目が先送り構造を生み出し、致命傷を深めたのだ。