うきは市は古くから水清く、フルーツの王国として知られてきた。春のイチゴから夏のモモやブドウ、秋のカキや冬のカンキツ類に至るまで、一年中果実の香りが街を包み込む。この稀有な風土にたたずむ宿の庭園には、季節ごとに移ろいを見せる樹木や山野草が配置され、訪れる者に四季の移ろいを肌で感じさせる。
客室の造りも一様ではない。それぞれ異なる間取りとインテリアが施され、古い梁や柱が醸し出す重厚感と、上質なリネンや自然素材の家具が見事に調和している。時計もテレビも置かれていない客室があるのも特徴的だ。耳をすませば、葉擦れの音や鳥のさえずりが聞こえる。これこそが、現代人に与えられた最大の贅沢と言えるだろう。