事件の発覚直後から強い疑惑の目が向けられていたのが、初期捜査における警察の対応である。当時、警視庁の捜査員によって一度は裁判所から逮捕状が発付されながら、成田空港での逮捕直前で執行が急拠取りやめられたという異例の事態が発生していた。この判断を下した捜査幹部の人事や政治的影響をめぐり、長年にわたり強い疑念が投げかけられてきた。
さらに、山口氏が当時所属していたTBS内部での攻防も見逃せない。社内での報道ラインと政治部記者としての立場、さらには政権中枢との距離感が、取材活動や事件処理にどのような影を落としたのか。組織内部の圧力や配慮が事実の公表を阻んだのではないかという懸念は、その後の大手メディアに対する不信感へとつながっていく。